06th 1月2014

2014年 新年のごあいさつ

by paco

2014年年頭あいさつ

 

(by paco)
2014年になりました。
毎年の恒例にならって、旧年の振り返りと、新年に向けた宣言をまとめます。
去年以前の年頭のあいさつはこちら(→Click!

■2014年年頭の認識

去年の年頭に、「時計が戻ってしまった」と書いたが、安倍政権の誕生で、日本社会の進み具合はますますおかしな方向になった。

たしかに経済については、前政権よりも一般の人たちにとって「よさそうに見える」状況になっていると思う。しかしそれも「見えている」だけだ。株式市場はたしかに活況を呈していて、企業の業績は回復している。しかしその業績の恩恵は、一般には降りてこない。経済成長率は3%程度と良さそうに見える。しかし賃金はマイナス0.3%と減額。2014年にはプラスになるという予想になっているものの、0.3%。成長の恩恵の10分の1しか一般には降りてこないままで、残りの9割は金持ち、資本家のための成長になっている。これが経済が良くなると言うことなら、多くの賃金労働者たる有権者は、自ら選んだ「経済政策の自民党」を通じて、自らの収入を犠牲にして資本家階級に貢いでいることになる。経済面でも、「よくなっている」とはいえないだろう。(→Click!

金持ち、資本家優遇の代表的具体例が東京電力だ。国は5兆円を超える血税を東京電力に渡して東京電力を通じて原発事故の処理に当たらせているが、その結果、東京電力の事故に対する責任は不問に付された。あれだけの事故を起こした企業の責任は問われず、経営陣はそのまま留任して、満額の退職金をもらって引退(どこかに天下りして、さらに収入を得る)。電気料金は値上げされたが、東京電力自身は1400億円の黒字になった(黒字になれば、配当も、キャピタルゲインも資本家のもとに還元される)。これが公共性のある企業のあり方とはとうてい考えられない。明らかに特権階級である。
経済以外となると、かなりめちゃくちゃだ。秘密保護法が年末に強行採決され、成立したが、他にもやりたい放題だ。近隣諸国との関係悪化を意図する靖国参拝、生活保護を悪化させる法改正、そして2014年には、国民の世論を無視して原発再稼働が進められるだろう。2012年の総選挙で自民党を支持した人も、経済には期待しても、原発は、国民の世論がこれだけ反対しているのだから、再稼働させないだろうと判断した人が多かったが、その判断は甘かったようだ。
日本のさまざまな分野で社会が機能不全を起こしている。というのが僕の認識だ(もちろん、そうじゃないに認識を持っている人もいることは承知している)。
このような状況は、僕としては何とか変えて行きたいと考えている。変えるためのアクションが2014年の中心になる。

■2014年は教養(リベラルアーツ)分野に重点をおく

(1)リベラルアーツ教育を中心に据えていく

今年の大きな方向として、リベラルアーツにさらに力を入れていく。2009年に僕の個人的な主催セミナーとしてスタートした<おとなの社会科>は、主宰セミナーのテーマで50を超え、回数は100回以上、のべ受講者数は1000人に迫る(例によって正確にカウントしていないが)。
この実績の中で、僕自身が伝えたいメッセージと、伝えるアプローチがともに洗練され、今の時代の中での価値も明確になってきた。このことが企業研修という形でビジネスの世界からも注目されるようになり、昨年、企業研修として採用されるケースが格段に増えてきた。受講者数も、1回あたり50人を超える人気講座になることも出てきて、評価も高まっている。
デジタルハリウッド大学では「環境問題と持続可能社会論」としてリベラルアーツの講義を持っているが、この講義も100名以上の学生を集め、容赦なく難解で詰め込みの内容ながら(わかりやすくする工夫は随所にしている)、脱落者が少ない講座として認知されるようになってきた。
企業経営者、人材育成責任者、企業のマネジャー、大学教員などからも、リベラルアーツの重要性の指摘が出されるようになり、注目度が上がってきた。
このような状況の中で、<おとなの社会科>としてのセミナーもより裾野を広げるべく、戦略を修正する。これまでより基本の知識を習得することを目的にして、社会的なアクションをとること以前に、知識と理解を深めるという、教養の側面を強くしていく。裾野はさらに広げる必要があり、入門しやすい状況を作ることが重要だという認識だ。
すでに去年からデジハリ大との協業で教室の提供をいただいているが、今年は学生が気軽に参加できるよう、ライブラリでの開催など、学生と社会人がそろって社会を学ぶ場に変えていきたい。
企業研修という形での提供も広げていくが、教養を深めるというセミナー的な開催もある一方で、リーダー育成など、戦略的な人材育成の中にリベラルアーツを位置づけたいというニーズも増えてきた、と同時に、こちらからもそういった戦略的なシナリオとカリキュラムを提供できるようになって来た。リーダー育成の中に哲学や歴史を組み込んだり、バックキャスティング(遠い将来を見通して、現在の戦略を立てる)を組み込む研修も実績を上げている。
今年はさらに企業の意図との連携をしつつ、一般社会人の知的水準の向上に貢献していく。

(2)社会変革の活動のネットワーキングに取り組む

基礎的な力としてのリベラルアーツをベースに、今の日本がどこに進むべきかを考えたときに、問題にとなるのは、さまざまな社会的なメッセージにリベラルアーツの下支えがないことによって、活動が広がらない、途中で腰砕けになる、といったことが目に付くようになってきた。
たとえば、脱原発を目的に集まっているコミュニティ(facebookグループなど)は、秘密保護法の審議の時にも反対を表明するが、なぜ脱原発と秘密保護法が同じカテゴリーの主張になるのか、ロジックがないので、両者が矛盾しているように感じて力が入らない。同じく、TPP反対、生活保護の充実、学生の奨学金の充実なども、共有できるのに、カテゴリーをまたぐことができず、もやもやした状態になっている。
この結果、社会的な価値を共有できる人たちが、原発、農業、自由、教育などのカテゴリでばらばらになり、力が結集できない状況になっている。特に小選挙区制では、最多票が議席を持っていくために、力の分散はまったく結果に結びつかないと言うことになる。
今やらなければならないことは、すでにさまざまなカテゴリーで異議を唱えている人たちが、カテゴリーをまたいでいいのだと言うことの理論的な了解をもとに、まとまっていくことだ。

カテゴリーを跨ぐためには、原理原則に戻る、つまりは抽象度の高い哲学や社会学が必須になる。また、異なる分野の主張を同じロジックで説明することも、メッセージをまとめ、支持を集めるための力になる。僕のまわりに「支持者」を集めるのではなく、すでに支持者を集めている各分野の市民的リーダーに、共通点を提供するというアクションをめざしていく。

(3)ロジカルシンキング教育は人間の基礎力としてさらに磨きをかける

僕のビジネスの中心になっている「ロジカルシンキングを教える」という仕事も、すでに15年以上のキャリアになった。飽きっぽい僕としては、非常にめずらしい。今後もこの分野は力を入れていく。
ビジネス的に大きな柱になっているのはもちろんだが、リベラルアーツや社会的な活動を深めるためにも、論理的な思考力、抽象的な思考力がなければ、理解が進まない。
ここ数年、企業のロジカルシンキングに向けての方向は、若い世代にシフトしている。新入社員~入社5年目程度までに受講させる方向はさらに強まるだろう。これに対応するためのカリキュラム、教授法の開発に力を入れていく。
また可能性として、リベラルアーツとロジカルシンキングの初級レベルでの融合を深めていくことも考えていきたい。

(4)デジタル写真に回帰する。

僕の関心のけっこう多くを占めているのが、写真と音楽。
写真は、ここ数年、フィルムがリバイバルで、撮り続けてきたが、今年はデジタルを再度深めようと思っている。昨年末に「OLYMPUS OM-D E-M1」を導入し、レンズも充実させた。デジタル写真の課題は、明暗差(ダイナミックレンジ)の表現に弱く、すぐにしろと日や黒つぶれが起きること、色に深みがないことだ。カメラの性能とコントロール方法、そしてなにより、僕の側の見る目がだいぶ深まってきたので、デジタルでデジタルを越えた表現ができないか、日々楽しんでみようと思う。
音楽は、昨年のGARNET CROWの解散以来、身の入らない感じだが、後半に家入レオと出会い、音楽生活に潤いが出た。今年はもう少し幅広いアーティストと出会えることを期待している。
エレキギターを弾くことに関しては、これからなにをめざすのか、あいかわらずとにかく練習する、という状況で楽しんでいる。無理に目標を持たずにゆっくり進みたいと思っているのだけれど、細部の詰めがまったくできていないという課題感も見えてきたので、そのあたりに重点を置きたい。

(5)生活の基本を再確認する

生活面では、昨年末に「コア・バランス・ストレッチ」をやってくれるDr.ストレッチと出会い、週イチぐらいのペースで体を伸ばしてもらっている。これがなかなか結果がよく、体が軽くなり、薪割りのスイングも正確になった。今年はこれを継続することになるだろう。
今年はさらに、庭にもう少し手をかけたいと思っている。去年、長年の課題だった木道を作り、古くなったデッキも作り直してもらい、六兼屋の外環境もよくなってきた。庭の充実と、庭の延長とも言えるPresent Tree「ヤマガラの森」をよい状態に保つことに、去年に続いて今年も力を入れていきたい。
それにしても、自然を相手にすることはすぐに1年2年とたってしまうものだ。

■意外にできていた2013年のレビュー

では、以下は去年のレビュー。
去年の年頭に、「今年、やっていきたいこと」として書いたのは4つ。

(1)筋のよいものの見方ができ、それを使って他者と話ができる人を増やす

<おとなの社会科>では、「学ぶ」の回を月1回、「発信する」の回を1回として、発信に力を入れてきた。発信はやはりハードルが高く、参加者は減ってしまったが、効果は非常に大きかった。来てくれた人たちの成長ぶりはすばらしく、主体的な思考力、思考方法や、発信という具体的なアクション、そして発信後のコメントに対するやりとりなど、いずれもピントをはずすことなく、非常にハイレベルなやりとりができるようになった。本人たちはまだ気付いていないと感じだが、確実にこれからにつながる実力を身につけたと思う。とはいえ、人数が少ないことも課題であり、今年は上記(2)を通じて、広げていきたい。

(2)やるべきことと収入とのバランスをとる

<おとなの社会科>野生児的な活動にも力を入れたが、結果としては通常業務もある程度順調に進めることができ、なんとかバランスを崩さずに終えることができた。

(3)余剰を排除し、生活をシンプルにする

PC環境の整理はかなり進み、シンプルになった。サーバなどを含めて5~6台のPCを管理していたが、今は1台ですむようになり、台数が減ったぶん、データの管理などもシンプルになり、結果、バックアップもやりやすくなった。ウルトラノートの性能向上には目を見張るものがある。

(4)ギターは対応力をつける

去年は春から取り組んだ「Lover Soul」(Judy and Marry)に半年かかったが、得たものも大きかった。対応力までには至らなかったが、基本的なテクニックについて、マスターはできていないものの、だいぶ理解が進み、ある程度まねごとができるようになった。正確さはまだまだなのだが、初めて、弾いている感じがしてきた、というところ。
☆2013年にできたこととして、デジハリ大の教員として、学生にもスタッフ、教員にも、受け入れられてきたことが上げられる。特に学生たちに受け入れられた感が強くなったことは、非常にうれしい。ずっと個人で仕事をしてきた僕としては、組織の一員としての居場所、というのは実に久しぶりの感覚で、しかもそれに居心地のよさを感じられるのも、幸せなことだ。はやり、教育というのは、僕にとっては天職なのかもしれない。今年もさらに、この役割りを深めていきたいと思っている。

☆2013年のトピックのいくつかを並べておく。

1月:前年末の笹子トンネル事故の影響が続く
2月:PEUGEOT 206SW
3月:奈良旅行
3月:遺産処理
4月:デジタルハリウッド大学教授に就任
4月:Fender Stratcaster
5月:六兼屋ウッドデッキをアイアンウッドで大改修
5月:発電機・保存食など防災用品を充実
6月:2匹目の猫「あんこ」を迎える
6月:伊勢旅行
8月:六兼屋ガーデンの木道完成
9月:車を入れ換え。alfaromeo 156tiからGiulietta Quadrifoglio Verdeへ。
9月:主力PC「ASUS UX21A」に入れ換え
10月:山仕事中にすねをケガ、5針縫う
12月:OLYMPUS OM-D E-M1導入

————————————-

以上、今年の宣言と振り返りを長々書いてきた。
お読みいただいたみなさんには、感謝。
今年2014年は、日本社会、日本の政治状況的には、とても大事な年になるだろう。のんびりしてはいられない。
やるべきことを、しなやかに楽しみつつやっていきたいと思う。
(by paco)
2014年1月6日(月)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です