02nd 1月2010

2010年 新年のごあいさつ

by paco

(by paco)新しい年になりました。恒例の新年のごあいさつを書いていきたいと思います。今年も、僕と接点をもつ皆さんとともに、しっかり前進していきたいと思います。

去年、2009年は、大きな変化が多くの人の目に見えるようになった年でした。米国ではブッシュの時代が終わってオバマ政権が誕生し、日本では自民党の時代が終わって民主党の時代がやってきました。政治的な大変化の時代に、僕たちは生きています。

変化の時代こそ、僕のような辺境を生きてきた人間が強い時代と思って来ました。ちなみに、渡辺という姓は辺境を渡るという意味ですから、いわゆる防人、国境警備隊の武人の姓です。武人といっても、まあ要するにぱっとしない地方行政官でしょうね。平安時代あたりに、紙切れひとつで蛮族が住むと勝手に勘違いしていた地方に派遣されていたのでしょう。平安貴族の時代はやがて終わって武士の時代になるわけですが、そういう変化の時代に、今僕たちは立ち会っているのだと思います。

 

去年までは、「変化の時代は自分の時代」という自負を持っていられたのですが、今年、1月の今のタイミングでは、そう明解にはいえない感じがしていて、今まで僕がやってきたことのある部分も終わりを告げつつあるのではないかと感じているからだと思います。それがどの部分なのか、正直ちょっと十分見切ることができずにいます。これが「古い」ものだから捨ててしまい、あっちは「次の時代のもの」だからもっと力を入れようと見切れていない感じなのだと思います。ここ10年ぐらいの間で、「辺境」にいたつもりがそれなりに真ん中に近づいてしまった、平家の末端節のような感じかもしれません。

と、一応自己分析してみたのも、これから書く今年の話が、去年までより幾分歯切れの悪いものになりそうなので、言い訳してみたのでした。

◆2010年、何をする?

2010年という今年、大きく3つのことをやっていくことになるのではないかと思います。

(1)人を育てる仕事を深化させる
(2)森を育てる仕組み作りに取り組む
(3)右脳の力を世に問う

ぱっと見、3つとも今までとあんまり変わらないんじゃないかと思うかもしれませんが、それぞれかなり新しいチャレンジになりそうです。チャレンジということは、うまくいくかどうかわからないということでもあり、うまくいかないと、仕事も生活も不安定になる可能性があります。これは、かなり怖い状況です。一家の家計も僕ひとりで支えているので、失敗することを考えると身も心も縮みます。でも、漫然と変化にながされることからは何も生まれず、時代と寄り添うことはできないでしょう。生き残るためには、過去にしがみつかずに、捨てるものは捨てて次の道を進むしかないのだと、これまでの人生の中で学んできました。それに従って進むしかありません。これまでになく、けっこう決死な感じです(ちょっと大げさ)。

(1)人を育てる仕事を深化させる

ここは、僕の仕事のなかでもこれまで一番お金を稼いできたところだし、今後ともそうでなければならないと思います。少なくとも、あと数年は。でも、これまでと同じパターン、つまり、ロジカルシンキングの企業研修のニーズに応えていくだけでは、社会的にも僕個人としても、限界を感じています。なぜ限界だと思うのか、論理的に説明することは難しいのですが、それなりに大きな変化をするタイミングに追い込まれているような、そんな状況を感じているということです。

とはいえ、今年からロジカルシンキングの仕事はなくなるとか、やらないとか、そういうことではないと思います。まだニーズはあるだろうし、やっていくことになるでしょう。でも、何かしら新しい変化を果たさなければなりません。

そのための布石として、新しいタイプの研修をクライアントにニーズに対応しながらも、積極的に打ち出し、実証的に実行していく必要があります。実際、去年の後半あたりから、これまでなかったようなクライアントからの課題提示があり、それに応えるよう求められていることもあるし、こちらが先取りして発案しなければならないこともあるでしょう。

これまで、ロジカルシンキングを学ぶ方法として、「なるべくわかりやすく、納得感のある研修を」と思って深化させてきました。しかしこのベクトルはそろそろ終わりに来ている印象があり、別の道を探る必要がありそうです。たとえば、去年やってきた「what?セミナー」のような、社会的・歴史的な知識のインプットを先に行いながら、考える力を養うようなタイプの研修や、社会的・歴史的知識そのものの研修を企業向けに実施することになるかもしれません。これまで、社会性のあるテーマは企業には向かないと思い、封印してきました。一部の企業では実験的にやったことはありますが、リピートが入ることはありませんでした。しかし、「企業研修では社会的テーマはそぐわない」というこちらの常識そのものが、むしろ時代の流れに対して「古く」なっているような気がします。

もちろん、いくら「若い人が学ぶべきこと」であっても、こちらの思いを優先してクライアントやビジネスパースンにそれを「押しつける」わけにはいきません。どのように「本当に学ぶべきこと」としてリアライズしていくか、今年はそれを少しずつ具現化して行く年になるのではないかともいます。

「なるのではないか」と非常に歯切れの悪い言い回しですが、現段階では「そのように勧めるべく、積極的にアクションをとる」とはいいきれないあいまいな感じ、というのが正直なところです。ひとことでいえば、

「論理的に社会を捉え、見通せる力を持ったビジネスパースンを育てる研修」

です。これを、企業向けのカリキュラムに仕上げることが、今やるべきことであり、求められているのではないか。そう感じています。

一方で、what?セミナーを、この研修の実証的な研究の場として位置づけ、what?セミナーでの評判を企業研修の下支えにしていくようにする必要がありそうです。ということは、去年3シリーズ行ったwhat?セミナーを今年しっかり発展させつつ、企業向けへの研修になるようにリニュアルすることが、今年、特に今年前半やることになると思っています。

これは、いうのはかんたんですが、実際にやるのはかなり難しいことです。企業内で社会科を教えるようなもので、必然性を理解してもらうことがとても難しい。でも、企業の人材育成担当者の間にあるいらだちを感じるのも事実で、既存の研修ではどれも人材育成の方法論として飽き足らないと感じているのに、誰もそれに応えられないと状況がある、というのが僕の認識です。これに答えるコンテンツがあるとしたら、「企業人のための社会科」というような研修を実現するしかないのではないかと思うのです。

wtセミナーを実験場にしつつ、既存のロジカルシンキング研修のよさを残しつつ、社会人としての力を付ける研修カリキュラムを完成させ、世に問う。これが今年の課題になる、と位置づけたいと思います。

(2)森を育てる仕組み作りに取り組む

「ヤマガラの森」をスタートさせたのが、ちょうど3年前の2007年初めでした。3年たたずに、「ヤマガラの森」の植樹にはほぼすべてプレートがつき、プロジェクトしては、ひとまず成功裏に推移しています。もちろん、森をつくる仕事自体はこれからまだまだ続きますから、草刈り、枝打ち、間伐など、やっていかなければならないことがたくさんあります。でもプロジェクトとしては一段落している。

そんなタイミングで、「ヤマガラの森」の近くに数か所、小さな森を管理しないかという話をもらいました。かなり可能性の高い話なので、きっちり話を詰めて、第二期として、より広範囲な森の管理プロジェクトを進めたいと思っています。

とはいえ、これは「損はしないけれど、もうけにはならない」仕事であり、(1)の人材育成の仕事で十分な収入が上げられないと、森の仕事にも時間が割けません。両方をやろうということ自体無理があると言えなくはないのですが、チャンスでもあるので、とにかくやっていこうと思っています。

詳細は、春ぐらいまでに固めてスタートさせたいのですが、今回はスタート時点からより多くの方にかかわってもらいたいと思っているので、ご案内しますので、興味のある方、ぜひ集まっていただきたいと思います。

(3)右脳の力を世に問う

3つ目のテーマは、右脳、感性です。実は僕は、右脳左脳と分割してものを考えること自体好きじゃないので、右脳の力という言い方自体が好きではありません。なぜか? 脳の機能を右と左に分けること自体、左脳的じゃないですか? 本当に右脳の人は、右も左も考えたくないのではないかと思います。

僕はロジカルシンキングを実践し、教えてはいるものの、根っこには直観の力があると思っていて、ここ10年ぐらい、論理思考がかなり優位になり、自分でも枯渇感があるので、今年は特に直観脳を活性化させていこうと思っています。

具体的な方法として、今年スタートさせたのが、「photos/words composition」と、「フォトアルバム(第一会場 / 第二会場)」です。

photos/words composition」は、要するにブログなのですが、1枚の写真に短いことば付けてなるべく毎日更新していこうというものです。ことばは、詩だったり、詞だったり、物語だったり、情景だったり、光景だったり、とにかく論理や説明とは無縁の直観的な言葉の羅列を狙っています。

自分の直感力を活性化させることが目的ですが、もちろん、見る/読む人の感性も刺激したいし、ここのことばを「オープンソース」にして、音楽の歌詞を書く人、小説を書く人のヒントにしてもらおうと思っています。要するに、そのまま盗作してもいいと言うことです。

写真を撮ること自体、直観で撮っているわけですが、その直観によって撮られた写真をヒントに、さらにことばの翼を広げて、空想的な世界をつくっては壊し、していきたいと思います。

もうひとつのフォトアルバムは、「photos/words composition」の素材である写真を、それだけで見せる場所としてつくりました。会場としてfotologue.jpを使ったのですが、このサイトはなかなか水準が高いプロ/アマの写真家が集まっているので、他の人の写真を見ていると刺激されます。

[知恵市場 Commiton]441フィルムカメラからみえる、理性と感性の間(有料版)

でも書いたように、去年8月からフィルムの写真を再開し、それが「理性のデジタルフォト、感性のフィルムフォト」というような対比を感じさせてくれたので、これを発射台と位置づけ、フォトアルバムを用意した上で、そこからさらにピックアップして、「photos/words composition」を生み出していこうと狙っています。

で、この「photos/words composition」が他の人の作詞や小説のヒントになるぐらいのレベルになれば、これを書籍化するとか、書籍化するための不足点をつかむといったこともできると思うので、1年後ぐらいには、このアプローチが本などの形になってお金につながることを狙っています。現段階では、まったく先行きはわかりませんが。

ということで、大きく3つの領域のことをやりつつ、この変革の時期に世に問うアウトプットを出していくことになるでしょう。そのアクションの中で、おそらく、知恵市場や僕がやっているほかのブログサイトの統廃合なども必要になってくると思います。広げる、拡張するから、縮めるものは縮めて、結果的にフォースを変えることが、今年の課題です。

さて、実はもうひとつ、隠しテーマがあります。

(4)政治や社会変革にコミットする

去年は横浜市温暖化対策や、行政刷新会議といった行政、政治の場で、「仕事」をすることができました。

こういった方向が、今年も出てくるのではないかと思います。現段階では具体的にはまったく未知数ですが、政治や行政の場での活動が、ほかの3つ以上に大きくなる可能性も一応書きとめておきたいと思います。
★2009年、どうだった?

さて、今年の展望をしたところで、改めて去年の採点をします。去年の年頭にはこんなことを書きました。

☆横浜市温暖化政策、さらに深くコミット
☆D社変革プロジェクトの拡大と深化を支援
☆問題解決の本と、研修をリリース
☆ロジカルシンキング研修から足を洗う
☆無形価値資本プロジェクト、形になるか?
☆「ヤマガラの森」第二期を実現させたい
☆音楽をつくる

このうち、できたこととできないことをまとめると、前半3つ

☆横浜市温暖化政策、さらに深くコミット
☆D社変革プロジェクトの拡大と深化を支援
☆問題解決の本と、研修をリリース

はかなりうまくやったと思います。横浜市では、3年続けてきた審議会の委員として、市長に出す報告書を起草し、ほぼその形に沿った答申を、市に提出することができました。あいにくその直後に市長が交代してしまい、答申が活かされる可能性は小さくなってしまったのは非常に残念ですが、答申そのものは形として残るものなので、いずれ違う形でこれが活きると革新しています。

D社のプロジェクトは、まだ道半ばではありますが、人とおりの成果をあげることができ、働き方やワークライフバランスについてのノウハウもずいぶんたまっています。

問題解決の本と研修は予定通りリリースし、実務段階に入っています。

後半の

☆ロジカルシンキング研修から足を洗う
☆無形価値資本プロジェクト、形になるか?
☆「ヤマガラの森」第二期を実現させたい
☆音楽をつくる

は、今年2010年に継続、というところです。特に最後の「音楽をつくる」は、いきなり音楽ではなく、「photos/words composition」という形で、ひとつのチャレンジになりました。今年どこまでこの方向に進めるか、一歩ずつ進めていこうと思います。とはいえ、家族バンドで演奏できるようになったし、去年もライブにたくさん行けて、音楽や捜索に向けての方向は確実に前進しています。

さて、2009年といえば、もうひとつ大仕事、

☆行政刷新会議

を忘れてはなりません。事務局からお話しをいただき、仕分け人として会議に参加できたことは非常に興味深い経験でした。政権交代というタイミングでの会議と考えると、大きな意味があったと思います。ただ、今年も同じことができるかというと、そうはいかないでしょう。僕はたぶん今年は関わらないと思いますが、事務局と民主党政権の腕の見せ所です。

僕としては、この経験を、社会的な活動や、「社会科研修」の中に活かすことを考えています。

 

ということで、結局かなりアグレッシブなことを書いてしまった気がする2010年。元気に来年のごあいさつが書けるよう、前を向いていこうと思います。

あなたの今年は、どんな年にしますか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です